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「十二大戦」 西尾維新
西尾維新「十二大戦」を読んだ。

十二支の動物をモチーフにした戦士たちが互いに殺し合い、勝者はどんな願いでも叶えられる西尾維新らしいバトルロイヤル。
各章の扉に中村光デザインのイラストと西尾維新によるキャラ設定が記載されているが、話の内容にはあまり関与はしない。
申・未・寅あたりは補足説明になるか。
しかし本編にほとんど影響しないキャラ設定を考える点では西尾維新のキャラ作り能力の大盤振る舞いと言ったところ。

『ストレスが限界に来たと感じると、温泉に行く。だから向かう先が温泉地だと少し嬉しい。温泉卵、マジうまい』
『爪のお洒落は習慣化しているけれど、戦場に出向く時は、きちんとネイルを落としていく。さすがに、敵とは言え、デコった爪で殺すのは忍びない』
等々、本編に絡まない、どうでもいい設定が末文に付いているが、そのどうでもよさも相俟って西尾維新だ。西尾さんこういう一文を考える時は楽しかっただろうな。

話の内容は各キャラが登場しては殺されて、対戦しては殺されて……を11回繰り替えすだけの話、とはあまりにも纏めすぎか。
しかし何しろ登場人物が多い。十二人の思いや生き様や信念を書き連ねるには一冊という分量はあまりにも短い。
講談社ノベルスから出ている「伝説シリーズ」は四国の地を巡るだけでレンガ本が4冊だから、西尾節の論理と理屈で構成された会話を期待すると肩透かしに遭う。
(それでも丑と寅の正しさに付いての語りや、子の設定には考えさせられる物がある)

次々登場人物が現われてサクサク進む展開の速さはバトル好きには楽しめるか。
序盤からの一対一の簡単な勝負に慣れたところで始まる、中盤のタッグバトルの流れはそれぞれの思惑が画策して面白い。
やはり過去に因縁のある人間同士の絡みがいい。

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